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進撃の巨人13巻をわかりやすく解説してみた(考察・ネタバレあり)

進撃の巨人(13) (週刊少年マガジンコミックス)

12巻では、連れ去られたエレンを取り返す戦いでした。追い詰められた調査兵団でしたが、エレンが巨人を操る力を発揮し、なんとか危機を脱しました。もうじき壁の中が地獄になると言っていたユミルのセリフも気になりますが、13巻は戦いが終わってボロボロになった調査兵団たちの様子から始まります。

13巻の始まり

もし、ウォールローゼが突破されたら「食料は一週間しか持たない」というピクシス司令らの会話のシーンです。このときの緊迫感が分かると、よりストーリーに入り込めると思うので少し考察してみました。

ウォールローゼが突破されたら、大量の人類が壁の内側に逃げ込んで来るのでとても食料が足りません。巨人がいるせいでそれまでくらいしていた領土の作物や動物を取ることもできなくなり、内側の限られた土地と食料で暮らすしかなくなるからです。そうなった場合、やがて備蓄していた食料も底をつき、人類は少ない食料をかけて争うことになります。そのリミットが一週間です。

思えば昔から人類は食料をかけて争ってきましたし、争いは避けられなさそうです。昔の人類は全員が食うに困らないだけの食料がありませんでした。全員分の食料がなければ誰かが必ず飢えます。でも誰も飢え死になんてしたくはない。そうなると食料を奪い合って争うしかなかったのが実際の人類でした。5年前にエレンがいたシガンシナ区とウォールマリアの壁が破られた時は、人口の2割が口減らしのために死にました。表向きはウォールマリア奪還作戦でしたが、人口を減らすためでしたね。

口減らしは現実に起こり得るのか?

大昔の貧しい農家などでは、口減らしのために子供を奉公や養子に出したりしていたようです。毎日新聞の記事によると、戦前は親や兄弟を食わせるために軍隊に行く人が多かったようですが。。。

http://mainichi.jp/articles/20160814/ddl/k30/040/226000c

このまま人口が増えるとどうなるか?

日本では少子高齢化と言われ、全体の人口も減っていきますが、世界の人口は70億人を超えて、これからもどんどん増えていくとなると、資源や食料は足りなくなるかもしれません。その場合、ウォールマリア奪還作戦のような人口削減は起こり得るのでしょうか?ちょっと怖いですね。

ウォールローゼが突破されたら、本当に内戦が起こってしまいます。人類は巨人以外の脅威にさらされるというのはこの内戦が起こることを指しています。壁の中で争いが起これば人類滅亡の道ですから、それだけはなんとしてでも避けなければなりません。

巨人の正体は人間だった!?

壁の中に出現した巨人たち。でも後で確認したところ壁はどこも破られていませんでした。そして巨人の発生源はコニーの故郷であるラガコ村の可能性が高くなりました。

  • 建物が内側から爆発したように壊れている
  • 住民が誰もいない、血の跡もない
  • 討伐された巨人の数がラガコ村の住人の数と一致した

これらのことから、コニーの家でひっくり返って寝ていた巨人はコニーの母親であり、巨人の正体は人間だったという真実が明らかになりました。だから、そのことを知っていたライナーやユミルごまかしていたんですね。ここでのハンジの「なんてことだ」というセリフに合わせて、絵は生け捕りにした巨人をやりでつついているところが描かれいて、その痛々しさを感じます。今まで倒してきた巨人は人間だったということです。

ウォールマリアの穴を塞ぐ

その頃、エレンとヒストリアの隠れ家にリヴァイ兵長が合流しました。ここで、ウォールマリアの壁を塞ぐ計画が立てられました。目的は奪われた領土を取り戻すためと、エレンの家の地下室に行くためです。地下室に行けば隠された真実が分かるということでした。エレンの地下室はシガンシナ区にあるので、壁を塞いで巨人が入ってこないようにしないと地下室を調べられません。なので、まずウォールマリアの穴を塞ぐことを目指します。方法は巨人になったエレンの硬質化の力を使って壁を塞ごうというものです。

そんな話の中、ハンジからウォール教のニック司祭が殺されたことが明かされます。中央憲兵によって拷問され、殺されました。当然エレンとヒストリアも追われているので、ハンジはエレンたちに身を潜めて大人しくしているように言いますが、リヴァイはエレンの硬質化の実験をやるように言いました。そして、そのあとはヒストリアの生い立ちの話、エレンの実験の様子というように話は進んでいきます。

ここで、壁の状況を確認してみましょう。

塞ごうとしているウォールマリアは3つある壁のうち一番外側ですね。エレンたちが昔住んでいたシガンシナ区の内側の壁です。5年前に鎧の巨人(ライナー)に破られ、中に巨人が入ってきてしまいました。そのせいで人類は内側のウォールローゼへと逃げ込みました。

f:id:third_1:20170107024258j:image

その後、訓練を受けて兵士となったエレンたちの前に再び超大型巨人が現れて、トロスト区の壁が破られました。ここは、巨人になったエレンが大岩を運んで塞いだところです。壁の名前や区の名前が色々出てくるので、一度確認しないと分からなくなりそうですね。

壁の名前は外側から順にマリア、ローゼ、一番内側がシーナです。「なんとか区」というのは、壁の出っ張っているエリアのことをいいます。この図だとエレンの故郷のシガンシナ区や、大岩を運んで塞いだトロスト区がそうですね。

王都へ行ったエルヴィン団長の決断

王都ミットラスに行ったエルヴィンのシーンから話が動き出します。壁の秘密を知ることができるのはなぜレイス家なのか?ここからは時系列が複雑になってくるので、整理しながらいこうと思います。

まず、王都に行ったエルヴィンのシーンから始まります。昔から馴染みのある憲兵団と馬車の中で会話をするシーンです。王政のところへ到着すると、エルヴィンは馬車を降りて建物の前で立っています。

と、ここからシーンが飛びます。エレンたちがエルヴィンからの指示を読むシーンです。王政でエルヴィンは何があったのかまだ分かりませんが、エレンたちがかなりびっくりしている様子から、王政に行ったエルヴィンに何か大きなことがあったのでしょう。

次にシーンはエレンやリヴァイ兵長たちの出来事に移りました。エレンとヒストリアをあえてさらわれるようにして、さらった者たちを追いかけ、捕まえたシーンです。この時にさらわれたエレンとヒストリには影武者を使ってたので、本人たちは無事です。エレンたちを捉えようとしていたのはリーブス商会でした。そしてリーブス商会から中央憲兵にどんなことを支持されたのかを聞き出しました。その後、リーブス商会は調査兵団と手を組むことになって、中央憲兵のサネス等を捕まえることに協力しました。という流れです。ここまででリヴァイたちのシーンが終わります。ここのシーンの出来事はエルヴィンの指示でやったことだと思います。エレンとクリスタを狙っているものを捕らえて、王政のやっていることを白状させることだったと考えられるかもしれません。それに、指示を受け取ったエレンたちの驚いた様子から見ても、エルヴィンの指示は中央憲兵を捕らえて拷問しろいうことだったかもしれません。

ここまでを整理すると

  • エルヴィンが王都に行く
  • リヴァイたちに何かを指示
  • リーブス商会を捕らえて交渉
  • 中央憲兵サネス等を拷問

となります。そして、場面はエルヴィン団長とピクシス司令の会話に移り、クーデターについて話し始めます。エレンとクリスタを手に入れるために権力を行使し、住民や壁のことなども気にかけない王政の暴走を許してはならないとして、エルヴィンがピクシス司令に話します。。。

ここからクーデターについて話が進み、実際に起きるのですが、その過程で色々なことが目まぐるしく動いていくので少し複雑かもしれません。そのクーデターの始まりがこの13巻だということを押さえておくと良いと思います。

では、続きは14巻に続きます。

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