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「進撃の巨人」の最新刊22巻を解説してみた(考察・ネタバレ含)

進撃の巨人(22) (週刊少年マガジンコミックス)

4月7日に進撃の巨人22巻が発売されました。

これまでの壁の中での常識、世界への見方が大きく変化していく展開がとても面白くて、新たな世界へ飛び出したドキドキ感が味わえる最近の進撃の巨人。今回はこれまで謎だったいくつかのことが明らかになったり、世界の全体像も見えてきました。

少し複雑な部分もあったので、一度自分なりに分かりやすく整理してみました。

 

*ネタバレも含んでしまうので、まだ読んでいない人は注意してください。

*事実関係など、多少思い違い、読み違いもあるかと思います。推測や個人の感想も含まれていますので、あくまで参考までにということでお願いします...。 

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前回まで

ここまでの状況を整理すると、

・エルヴィン団長死亡

・ベルトルトはアルミンに食われて死亡

・ライナー、獣の巨人には逃げられた

となっていました。

巨人になったアルミンはベルトルトを食べたので、超大型巨人の力を手に入れました。そして、残った調査兵団はわずか9名でしたが、ようやくエレンの地下室にたどり着きました。そのあとはエレンの父親グリシャの過去が明らかになり、隠された真実もどんどん明らかになりました...といった感じです。

21巻の最後はグリシャが息子ジークに密告されたシーンで終わりましたね。

前回までの詳しい考察はこちら。

www.third-1.net

 

楽園送りにされたエルディア復権派

ジークに密告され、グリシャをはじめとしたエルディア復権派は拷問されたのち、楽園送りにされました。ここでは、今まで調査兵団らが戦っていた巨人がどのようにして生まれたのか、その様子が描かれています。詳しくは読んでください。

なんとも衝撃的なシーンです。

そして、エレンの母親やハンネスを食った巨人の正体もここで判明しました。

複雑な気持ちです。この世界は残酷だ...。

フクロウの正体

フクロウの正体は、マーレ人になりすまして兵士をしていた男でした。

フクロウとは、マーレに忍び込み、エルディア復権派に協力していた謎の男でしたね。

この男の名前は「エレン・クルーガー」と言い、エルディア人でした。名前がエレンと同じなので分かりにくいですが、多分グリシャがこの男の名前をとってエレンにつけたのでしょう。なので、グリシャの息子で主人公の名前は「エレン・イェーガー」です。

ここでは巨人の力を得た人間は13年で死ぬという「ユミルの呪い」というものも明かされました。つまりアルミンはあと13年、エレンはあと8年くらいで死ぬということです。

そして、このクルーガー(フクロウ)は、九つの巨人のうちの一つを宿していました。この巨人がグリシャ、そしてエレンへと引き継がれていきます。

ここまでのまとめ

ここまでをまとめると

・ジークに密告され、楽園送りになったグリシャたち

・エレンの母親やハンネスを食べた巨人の正体が明らかに

・フクロウの正体はユミルの民「エレン・クルーガー」

・巨人化の力を得た人間は13年で死ぬ 

 です。

「道」とは?

今回は、「道」というキーワードが出てきました。

エレンクルーガーの話によれば、ユミルの民は時間も空間も超えてすべて繋がっているようです。

・九つの巨人の力を誰かに継承せずに死んだ場合は、これから生まれてくるどこかのユミルの子に突然継承される。

・誰かの記憶や意思もその道を通って送られてくる。

クルーガーがグリシャに向かって「ミカサやエレンを救いたければ使命を全うしろ」というシーンがありましたが、まるで、未来エレンが父親グリシャの記憶を通じてクルーガーの話を聞くことが分かっていたかのように話していました。この時はまだエレンたちは生まれていません。そして、「家族を持て、誰かを愛せ」という言葉も。

 

同じ歴史の過ちを繰り返すとはおそらく、終わりなき復讐が繰り返されるということでしょう。かつてエルディアが世界を支配し、一方で支配される側は迫害されてきた。今度はマーレがエルディアを虐げる側になったところで、やっていることは変わっていない。またエルディアが同じことをするなら、支配するものと支配されるものが永遠に繰り返されるだけになってしまう、といったことでしょうか。

ベルトルトやライナーたちは何を思ったのでしょうか。二人は故郷から壁の中へとやってきて、訓練兵としてエレンたちと過ごしていましたが、その何年間かの間に、気持ちの変化もあったような気がします。壁の中の人々と一緒に過ごす中で、ベルトルトやライナーの気持ちにためらいが見られました。そいうところに、この復讐劇を終わらせる希望があるのかもしれません。だからこそ、誰かを愛せというセリフが出てきたのかもしれませんね。

有機生物の起源とは?

クルーガーは始祖ユミルのことを「有機生物の起源に接触した少女」と唱えるものもいると言っていました。このシーン、サラッと言ってましたが。有機生物の起源とは何なのか気になるところです。

現実にはいくつかの説があるようで、地球で誕生したのか、宇宙からアミノ酸などのなんらかのものがやってきて生まれたのか。DNAやたんぱく質などの話なのか。それとも宇宙人と接触したのか。

神話的には天地創造した神が3日目に植物を生えさえ、5日目に魚と鳥を、6日目に獣と家畜と神に似せた人間を作ったとされているようですが。

いづれにせよ真実はまだ明かされていません。しかし、今後この「有機生物の起源」と言うのが重要になってきそうな気がします。

女王の御前会議で状況を整理

ここで、女王ヒストリアの前で会議が開かれて状況を整理します。

まず、前提としてウォールマリアの奪還と、超大型巨人を仕留めたことが話されました。そして、ここからが状況整理です。

敵は世界

今まで巨人を相手に戦っていましたが、敵は巨人ではなく、「世界」であるということ。巨人になれるユミルの民は世界中から滅亡を望まれているということです。そのため、

世界VSユミルの民

といった状況になっていて、敵は世界だということです。

なぜ敵は世界なのか?

かつてユミルの民は巨人を殺戮兵器に用いて世界を支配していました。その歴史の中で

ひどいこともしていた。そのため世界から恨まれ、恐れられている。

それに、記者のおっさんの言葉を借りると「今まで巨人を恐れ、憎み、どうかこの世からいなくなって欲しいと思っていた。」それと同じように世界から思われているということです。

145代目の王は...

一方で145代目の王は戦いを放棄して壁の中へ逃げ込みました。この王は戦う気が無く、自分たちが滅ぶべきだと思っていました。おそらく再びエルディアが世界を支配してひどいことをするくらいなら自分たちが滅亡した方が良いと考えているようです。

そのため、ユミルの民を引き連れて島へ行き、壁を築いてその中に逃げました。そして民の記憶は消して、外の世界のことは忘れさせました。これがエレンたちが暮らしていた壁の中の世界の本当の歴史です。

それに加えて王は始祖の巨人と「不戦の契り」をしています。王は「始祖の巨人を奪おうと無駄だ」と言葉を残していますが、これは始祖の巨人の力を得ても戦いに使うことができないということです。レイス家が始祖の巨人の継承を行なっていましたが、継承するとみんな戦う気が無くなってしまいました。それは不戦の契りによるもののようです。

今後の世界...

今後の世界において重要なのは「資源」のようです。そして、エレンたちが壁の中で過ごしていた島には資源が豊富にあります。いつかこの資源を求めて攻めてくるでしょう。

その時に鍵となるのが「始祖の巨人の力」、そして「壁の中にいる幾千万の巨人」です。壁の中の巨人の脅威がある以上、マーレをはじめとする世界も島へは簡単に攻め込めません。そこでマーレは戦士を募り、始祖の巨人の力を手に入れようとしています。

一方のエレンたちも自分たちを守るには壁の中の巨人を操らなければなりません。

でも、王の不戦の契りによって戦うことができない。もし敵が攻め込んできたらやられてしまいます。

そこで、かつてエレンが巨人を操ったことに可能性がありそうです。あの時のエレンは巨人化したダイナと接触した時に操ることができました。ダイナは王家の血を引く者です。ということはエレンが王家の血を引く巨人に触れることで巨人を操ることができそうです。これなら「不戦の契り」の影響を受けずに始祖の巨人の力を使うことができそうです。エレンが巨人を操ったことがあるということは、どうやら不戦の契りは王家の血を引くものじゃなければ影響を受けないようです。

これからの展開、気になる点 

ヒストリアは今回わかった真実を壁の中の民に公表することに決めました。

かつて145代目の王が改ざんした記憶を返すという形になりましたが、当然混乱しています。余談ですが、実際に衝撃的な真実が公表された場合、人間はどんな反応をするのでしょうか?ここでは「そのまま受け取るもの」、「信じずに笑い飛ばすもの」「陰謀論だと吹聴するもの」にわかれました。

世界を相手に今後どのようにストーリーが進むのかまだまだ分かりません。

世界を打倒してエレンたちだけが生き残るのか、共存の道を進むのか。それともユミルの民は滅亡してしまうのか。もし、壁の中の巨人たちが全て動き出すことになったら...、もしそんなシーンがあったらものすごいことになりそうです。

そして、エレンがヒストリアに触れた時に見たグリシャの記憶が意味するところとはなんなのか?今後の展開がますます気なります。

では。 

 

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